パンデミック、その後を考える

「ラテンアメリカの民衆は再び立ち上がることを確信する。」国立ブエノスアイレス大学社会学部主催、ラテンアメリカ社会学研究会CLACSO後援で行われたアルゼンチン・ブラジル・バーチャルサミットでのアルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス大統領の言葉です。先週金曜日、ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ元大統領との会談となりました。 今回のバーチャル首脳会談には国立ブエノスアイレス大学のカロリーナ・メラ社会学部長、カリーナ・バタニーCLACSO事務局長、ノーベル平和賞受賞者であり国立ブエノスアイレス大学教授のアドルフォ・ペレス・エスキベル氏、法曹家でブラジル、リオ・デ・ジャネイロ大学教授のカロル・プロネル女史、アルゼンチンのニコラス・トロッタ教育大臣、国立ブエノスアイレス大学教員で労働法専門のナターリア・サルボ弁護士、アルゼンチン国会下院外交関係委員会のエドゥアルド・バルデス委員長が同席しました。   https://cdn.radionacional.com.ar/wp-content/uploads/2020/06/Edit-Lula-Japo.-mp3.mp3       様々なチャンネルで放送され、2万5千人を超える人々が視聴しました。ルラ・ダ・シルバ元ブラジル大統領はもっと人に優しい、博愛に満ちた連帯感ある社会を構築することが必要だと語りました。 と同時に「パンデミック後の世界はどのようになるのか想像がつかないが、アルゼンチンは現状よりも 格段に良い状況でこの危機より抜けるであろうと明言しました。 フェルナンデス大統領は「ボリーバルとサン・マルティンが夢見たように、ラテンアメリカは立ち上がり、手を携えて大きな祖国を建国するであろう、再び。確信する」と述べました。 日本語訳・ナレーション: 植田敬子 制作:シルバーナ・アベジャネーダ ウェブサイト:フリアン・コルテス  

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アルゼンチン:100日間のパンデミック   フォト1- ブエノスアイレス州アベジャネーダ市のペドロ・フィオリート病院のレイムンド・ビゴ・ムルガ外科医長は2回ガンを乗り越え、新型コロナウィルス感染症で入院。元患者よりの血清を受ける治療を受け、回復し退院。その際『1人で死と向き合うには強靭な精神的そして感情的な力が必要とされる』とコメント。 フォト2- アルベルト・フェルナンデス大統領は新型コロナウィルス感染の世界的な拡大を受け行われたラテンアメリカ・カリブ海諸国元首のオンライン会議で一丸となって行動を起こすよう促した。 フォト3- 今週アルゼンチン北部に位置するトゥクマン州で、発熱患者を探し出すBAF作戦が行われた。同州の首都圏には多くの貧民街が集中しており、全国でも感染リスクが高いゾーンとされる。 フォト4- アルゼンチンの北西部に位置するラ・リオハ州で、新型コロナウィルス感染件数の減少により地元住民を対象に観光週末ツアーが開催された。写真のタランパジャ国立公園も許可が下りた観光スポットの1つ。 フォト5- アルゼンチン南部パタゴニアに位置するリオ・ネグロ州は外出禁止・自宅待機が若干緩和され、現在第5フェーズにあり、公務員らは衛生プロトコールの研修を受け、徐々に職場に復帰しつつある。 提供:テラン時事通信社   パンデミックの後の「新しい通常生活」 フォト1- 疫学者のフェルナンド・ポーラック博士は70人の多分野にわたるエキスパートで構成されたチームを率いて、新型コロナウィルス感染症から回復したの患者のプラズマを現在感染症初期症状の患者に用いて症状の進行を止める治療法の研究を進めている。治療法が有効となれば、パンデミックにストップをかけるため、大きな貢献となる。   フォト2- 新型コロナウィルス感染症拡大はラテンアメリカで食糧供給不安定化をこれまでの4倍まで増加させ、1400万人の人々が、自宅隔離に追い込まれ、雇用システムが崩壊し、経済全般が失速し、栄養失調に苦しむことになると 国連のWFP ・国連世界食糧計画が報告しています。   フォト3- アルゼンチン初めて戦闘機の女性パイロットとなったソフィア・ビエルさん。この木曜日、メンドーサ州で記念すべき初搭乗となり、セレモニーにはアグスティン・ロッシ国防大臣とロドルフォ・スアレス同州知事も同席しました。   フォト4- 新型コロナウィルス感染症の患者数がゼロ、またはこの数週間新たな患者が確認されていないアルゼンチン全国の自治体では外出禁止令が緩和され、小売店の再開、ストップされていた職種の再活動やリクレーションとしての散歩が許可され始めています。アルゼンチン北東部のコリエンテス州、中央西部のメンドーサ州、北西部のサルタ州とカタマルカ州とブエノスアイレス州の一部の市町村などでフレックス外出禁止となっています。   フォト5- […]

ポスト・パンデミックの課題

さる月曜日、6月23日、新型コロナウィルス感染症拡大が及ぼす多大な影響に警告を出すリポート『アルゼンチンにおけるCOVID-19: 社会・経済・環境インパクト』が国連で発表されました。 その際アルゼンチンは国として構造的に沢山の問題を抱えており、食糧、社会、衛生、生産危機をむかえていると強調され、これから経済緊縮、雇用喪失、貧困の増加などの難局面を新たに向かえ、持続可能な発展と社会の静謐が危機に晒されると指摘されました。 プレセンテーションには国連システムのロバート・バレント・アルゼンチンレジデントコーディネータ、ペドロ・フルタード・デ・オリベイラ国際労働機関駐亜事務所所長、フローレンス・ラエス国連女性機関アルゼンチン事務所代表、モリーン・バーミンガム国際移住機関アルゼンチン事務所代表、ルイサ・ブルマナ アルゼンチン・ユニセフ代表が同席し、タマール・ハン氏がモデレーターとして行われました。 アルゼンチン政府の代表としてビクトリア・トローサ・パス全国社会政策委員会事務長が出席し、スピーチしました。一部お聞きください。   https://cdn.radionacional.com.ar/wp-content/uploads/2020/06/Edit-Onu-Japones.-mp3.mp3   『国連や他の国際機構が指摘したように今回のパンデミックが引き起こした経済・社会危機はアルゼンチンが引きずってきた多くの問題について再考することになり、明確化された。フェルナンデス大統領が明言したように、パンデミックはアルゼンチンの格差をはっきりとさせた。』 このリポートは多様な事項について報告しており、なかでも医療機関、社会的弱者の人権問題、少年・少女・未成年者がこれから直面する現実、ジェンダー・バイオレンス、環境に及ぼす影響などについて展開しています。 続いてリポートのレジュメご紹介します。国連のアジェンダ2030の枠組みの中で採択された今後への課題となっています。 1−経済協力開発機構 OECD によると本年中にパンデミックがコントロールされた場合アルゼンチンの経済は8,2%後退し、新型コロナウィルス感染流行の第2波がきた場合は10%の後退が予想される。 2−アルゼンチンは4億人の人口に食糧を生産するキャパがあるにも関わらず、現在1千100万人の人々に対して食糧の無料配給を行わざるを得ない事態になっている。 3−2019年下半期、アルゼンチンの少年・少女人口の53%が貧困層であるとの統計が出された。2020年度末には59%まで上昇するとユニセフは報告。 4−国際労働機関によると国内総生産の低下予想をもとに、本年アルゼンチンでは75万500から85万2500におよぶ雇用が失われると試算を発表した。 日本語訳・ナレーション: 植田敬子 制作: シルバーナ・アベジャネーダ ウェブサイト: フリアン・コルテス

2020年: 偉人・マヌエル・ベルグラーノを讃える

アルゼンチンで最も尊敬されている偉人の一人、マヌエル・ベルグラーノの逝去より本年で200年目を迎えます。弁護士、政治家、ジャーナリストそして軍人でもあったマルチタレント、マヌエル・ベルグラーノは公正な社会、全ての人々が尊厳に満ちた生活を営める社会を夢見て国家建設にその人生を捧げましたが、貧しく忘れ去られてこの世を去りました。 マヌエル・ベルグラーノはスペイン統治下の南アメリカ大陸で生まれた白人、いわゆる 「クリオージョ」でした。スペインのサラマンカ大学で法律を学んだのち、南米に戻り、当時のラ・プラタ河流域スペイン副王制度地域で湧き上がっていた、独立へ向けての動きに身を投じ、頭脳明晰な司令官として頭角を現します。18世紀の終わりから19世紀初頭のことでした。 https://cdn.radionacional.com.ar/wp-content/uploads/2020/06/Edit-Japones-Belgrano-mp3.mp3   書かれた1通の手紙より、どんな人物だったのか伺える一節があります 「疲労困憊。共益以前に個人の利益を優先させる輩は愛国の為、何もなし得ないと痛感。」 そんな逆境にあっても、全財産も含め自身の全てを「スペインの鎖から民衆を解き放つ」理想実現のために注ぎます。「将来成果が出ることを信じて今、種を撒く。同じ理念を抱く人々により 手入れされ発芽するか、自然とそのような流れになるのか。」 1820年6月20日、マヌエル・ベルグラーノ逝去。貧しく、ただ1人で。誕生を間近に控える新国家・アルゼンチンの基礎を築いていくのはクリオージョ、先住民族インディアンと黒人だという彼の信念は猛烈な反発、批判を受けました。 逝去より200年を迎え、マヌエル・ベルグラーノをはじめとする大勢のアルゼンチン人の願いは全ての人々が抱括される社会、公正な社会の実現です。残念ながら、他の国々にとっても大きな課題となっています。 アルゼンチン国旗の草案者でもあるマヌエル・ベルグラーノの功績を顕彰し、抱いた理念を記念するため、聴いていただくのは、「スーべ」(昇る)。 アルゼンチン国営ラジオ放送局がサポートの、ビクトル・エレディア作詞作曲、メルセデス・ソサの歌声で拡がった、この1曲、ラエ世界に向けてアルゼンチンで お楽しみください。 日本語訳・ナレーション: 植田敬子 制作: シルバーナ・アベジャネーダ ウェブサイト: フリアン・コルテス

フェルナンデス大統領:『団結を持って現状を乗り越え将来を見据えることが重要だ』

RAEラエ世界に向けてアルゼンチンは、アルゼンチン国営ラジオ放送局の全国の49の支局の一員として、行われたアルベルト・フェルナンデス大統領へのインタビューに参加しました。国営ラジオ放送局と国営テレビ放送局でその模様は放送されました。 スペイン語、英語、ポルトガル語、中国語、日本語、イタリア語、ドイツ語とフランス語の8言語の番組で構成されるRAEラエ、世界に向けてアルゼンチンの代表としてイタリア語番組のキャスター、ジャーナリストのマルセロ・アジャーラさんが任命されました。 国営メディアにとって快挙ともいえる今回のインタビューで、ブエノス・アイレス支局をはじめ、バイア・ブランカ支局、コルドバ支局、エスケル支局、メンドーサ支局、パラナー支局、リオ・トゥルビオ支局、ロサリオ支局、サルタ支局とサン・ホアン支局のキャスターが参加し、それぞれの質問を大統領に問いかけました。 新型コロナウィルス感染拡大から債務支払い交渉まで多様の分野にわたるインタビューで、アルベルト・フェルナンデス大統領は外交関係に重点を置きました。     『アメリカ、中国、ドイツ、フランス、スペイン、そして特に南米諸国との良好な関係を築いていかねばならない。南米共同市場は私たちにとってホームだ、運命共同体だ。南米共同市場構成諸国との関係強化は私にとって一番重要な事項だ。 しかし南米共同市場構成諸国の一つが、私が思い推進している方向とは違う方向に考えているので、現在は適正なときではない。 残念ながらアルゼンチンにとって良好であるとは言い難い。』 と同時にフェルナンデス大統領は現在の新型コロナウィルス感染が引き起こした世界における社会、及び経済情勢の危機は、構成な社会構築のためのチャンスであると語りました。   『どのような社会を構築してゆくか、考える絶好の機会だ。格差と不公正な社会はラ・マタンサ*に突如として現れた訳ではない。(*注:ブエノスアイレス州の人口密集率が非常に高い自治体)パリで黄色いベストをまとい現れた。どんな世界を望んでいるのか。どんな世界に生きたいのか、各自自身に問いだす時がきた。』   日本語訳・ナレーション: 植田敬子 ウェブサイト:フリアン・コルテス

フランスで毎年6月21日に開かれる音楽の祭日にラエも参加することにになります。文化の象徴であるフランスで当初は国内対象限定で行われていましたが、植民地時代の影響もあり、国外に向けても開かれて行き、現在は全世界で行われています。   音楽の祭日(フランス語でフェット・ド・ラ・ミュージック)は音楽を次の方法でPRすることを目標としています: 第一に音楽好きな人達が外に出て好きなように演奏や歌うこと、第二にジャンルに関係なく無料で人々が楽しめるコンサートを開催する運営団体の存在。 各国の事情に合わせ、音楽の祭日は変貌して行き、今では世界共通の音楽の表現のエンブレムとなっています。 https://cdn.radionacional.com.ar/wp-content/uploads/2020/06/japones-fiesta-musica.mp3     ラジオ・フランス・インターナショナルのアイディアで始まったと言われていますが、本当のところは病院などあまり音楽には縁がない場所や一般の聴衆にアバンギャルドな音楽を届けたいというミュージシャンの熱意によって始まりました。 ラジオ・フランス・インターナショナルのリンクはwww.rae.com.arでお探しになれます。またラジオ・フランス・インターナショナルがこのイベントの為に開設したウェブサイトでもRAEラエ、世界に向けてアルゼンチンのリンクが掲載されています。 リスナーのみなさんと一緒に、女性だけで構成されるシアンマレーラ・タンゴ・オーケストラについて見てみましょう。20世紀初頭ブエノスアイレスで聴かれていたクラシック・タンゴを現代に蘇らせてだけではなく、パリの前衛的なサロンで始まり世界に認められたフランス・タンゴをも現代に展開しているオーケストラです。 シアンマレーラ・タンゴ・オーケストラは2013年結成。現代タンゴ界の至宝と呼ばれ、メンバーは世界中から集まっています。20世紀全盛期の後消え去ってしまったタンゴやパリ限定で発表された曲を現代に蘇生させることを使命としています。 シアンマレーラ・タンゴ・オーケストラは2016年にブエノスアイレス市政府より重要文化財の指定を受けました。2018年には最後のアルバム Tangos Franco-Argentinosが発表されました。フランスとアルゼンチン間の文化接点を展開する作品です。 アルゼンチンの失われた音楽・文化遺産を探し出し、現代に還元して行く作業は忍耐強い考古学者の発掘調査に似通っています。手掛けるのはソルボンヌ大学院で化学博士号修了のアルゼンチンの科学者 デニス・シアンマレーラ女史です。アルゼンチンとフランス両国で量子力学の研究を行なっています。   続いてシアンマレーラ・タンゴ・オーケストラによるフランス語とスペイン語のタンゴ5曲選んでみました。     日本語訳・ナレーション: 植田敬子 ウェブサイト: フリアン・コルテス

イタリアXXI は2020年度のプログラムへ皆様をご招待します

フェスタ・デラ・ムシカは毎年6月21日、ヨーロッパの主要都市各地で行われる音楽祭で、イタリアXXIプログラムでは、イタリアの著名歌手トスカ・ドナッティさんのパフォーマンスがストリーミングで配信されます。 今週の日曜日、アルゼンチン時間午後6時(UTC時間21時)よりアルゼンチンとイタリアを結ぶ文化交流、始まります。当初は他の形式で開催される予定だったのが、皆様ご承知のように、新型コロナの世界的感染拡大のため、突如ストップとなってしまいました。 イタリアXXIの再開は劇場の存在価値、アーティストとそのファンとの忠実で一途な関係などを再確認するものとなりました。そしてデジタル時代の本格的な幕開けともなり、世界中のどこからでも今回のリサイタルを観覧できる、現代を反映するものとなります。   トスカ・ドナッティさんはバラエティーに富んだ長いミュージシャン経歴があり、歌手、女優、パフォーマーとして活躍しています。ソリストとしての活躍の場以外に、二コーラ・ピオバ二、エニオ・モリコネ、チコ・ブアルケやイバン・リンズなど国内外の多数のアーティストとのコラボでも有名です。 コロシアム劇場や他のイタリア関連文化センターのソーシャルネットワーク上で無料でこのリサイタルお楽しみになれます。クリックするだけでOK、一緒にこの素晴らしいパフォーマンス楽しみましょう! ユーチュブで: YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCTc49UIMVzl-wG03bKAA5Cg YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCgHJY5RTRdu3r-mO56bY0Xg (ISTITUTO ITALIANO DI CULTURA BUENOS AIRES) YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC64YCmn2yZYHaKsZDQdoN9g/featured?disable_polymer=1 (ISTITUTO ITALIANO DI CULTURA CÓRDOBA)

日本語特別番組エピソード1

次の3部構成でアルゼンチン音楽を交えてお伝えします。   トピックニュース アルゼンチンの大衆文化の中の民俗宗教で崇拝の対象として崇められる ガウチト・ヒルの祠に信奉者がお供え物として置いていくタバコが、外出禁止、産業活動禁止で全国で品薄となっており、盗まれています。   スポーツニュース アルゼンチンで最初に解禁されたスポーツはテニスとなりました。 サッカーについては、チームのカテゴリーに関係なくスタジアムは扉を閉じたまま、地域のスポーツクラブも全てのスポーツ種目は中止され、いまだにリーグ再開の日付もわからない中、解禁されたスポーツはテニスとなりました。   リスナーのコーナー 今日は4月1日、 Eメールで届いた 東京にお住まいの アカバヤシ タカヒトさんによる 昨年の10月22日の番組の再放送の 短波放送の受診リポート ご紹介します。   https://cdn.radionacional.com.ar/wp-content/uploads/2020/06/japones-especial.mp3

Whatsappグループ

今から5年前、アルゼンチンの女性はマチスタ(男性優位、女性蔑視)思考の女性に対する暴力に立ち向かうため、外に飛び出し、その存在を示しました。昔から現在に至るまで続く熾烈な暴力やフェミサイド(女性殺人事件)は後を絶ちません。#NiUnaMenos (もはや一人の女性も犠牲になってはいけない)の叫びは残念ながら未だに響いています。 この現状を政治に反映させ、政策アジェンダにすべての年齢層及び社会階層の女性が直面するリスクや抑制を盛り込むため、ラエ、世界に向けてアルゼンチンは「Whatsappグループ」でこの社会運動現象について フェミニズム運動家、作家でジャーナリストのイングリッド・ベックさんに話を伺いました。       ベックさんは#NiUnaMenos を立ち上げた人物で、この火曜日、ちょうど#NiUnaMenosの最初の抗議デモが行われて5年目を迎え、毎日アルゼンチン保健省により発表される 新型コロナウィルス感染症Covid-19の報告書をアレハンドロ・コスタ衛生政策長官とカルラ・ビソッティ保健アクセス長官と同席し読み上げました。   男性による女性に対する暴力を全世界にむけて告発するこの運動がどのように誕生したのか、ベックさんはこう語ります: 『ニ・ウナ・メノス運動の発端は、2015年の始めに起こった一連の少女殺人事件にあります。その残忍性で社会の不満に火は着き、亡くなった被害者の女性らを傷め続けるようなメディアの対応にも社会は立ち上がりました。 同胞のジャーナリスト、マルセラ・オヘーダさんは 恋人により虐殺された一人の少女の死体が発見された後、ツイッターで『私たちは皆殺しにされている。何もしないの?』とつぶやきました。 私たち、女性ジャーナリスト達は何ができるか、考えました。私たちの仕事をやるだけではもう足りないと感じたのです。そして外に出よう、抗議デモを行うことにしたのです。 50万人を超える人々が集まるなんて、思ってもいなかったです。 ”ストップ・フェミサイド”と抗議の声をあげました。』 日本語訳・ナレーション: 植田敬子 インタビュー:アドリアン・コロル 制作:シルバーナ・アベジャネーダ ウェブサイト:フリアン・コルテス

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