フランスで毎年6月21日に開かれる音楽の祭日にラエも参加することにになります。文化の象徴であるフランスで当初は国内対象限定で行われていましたが、植民地時代の影響もあり、国外に向けても開かれて行き、現在は全世界で行われています。 音楽の祭日(フランス語でフェット・ド・ラ・ミュージック)は音楽を次の方法でPRすることを目標としています: 第一に音楽好きな人達が外に出て好きなように演奏や歌うこと、第二にジャンルに関係なく無料で人々が楽しめるコンサートを開催する運営団体の存在。 各国の事情に合わせ、音楽の祭日は変貌して行き、今では世界共通の音楽の表現のエンブレムとなっています。 https://cdn.radionacional.com.ar/wp-content/uploads/2020/06/japones-fiesta-musica.mp3 ラジオ・フランス・インターナショナルのアイディアで始まったと言われていますが、本当のところは病院などあまり音楽には縁がない場所や一般の聴衆にアバンギャルドな音楽を届けたいというミュージシャンの熱意によって始まりました。 ラジオ・フランス・インターナショナルのリンクはwww.rae.com.arでお探しになれます。またラジオ・フランス・インターナショナルがこのイベントの為に開設したウェブサイトでもRAEラエ、世界に向けてアルゼンチンのリンクが掲載されています。 リスナーのみなさんと一緒に、女性だけで構成されるシアンマレーラ・タンゴ・オーケストラについて見てみましょう。20世紀初頭ブエノスアイレスで聴かれていたクラシック・タンゴを現代に蘇らせてだけではなく、パリの前衛的なサロンで始まり世界に認められたフランス・タンゴをも現代に展開しているオーケストラです。 シアンマレーラ・タンゴ・オーケストラは2013年結成。現代タンゴ界の至宝と呼ばれ、メンバーは世界中から集まっています。20世紀全盛期の後消え去ってしまったタンゴやパリ限定で発表された曲を現代に蘇生させることを使命としています。 シアンマレーラ・タンゴ・オーケストラは2016年にブエノスアイレス市政府より重要文化財の指定を受けました。2018年には最後のアルバム Tangos Franco-Argentinosが発表されました。フランスとアルゼンチン間の文化接点を展開する作品です。 アルゼンチンの失われた音楽・文化遺産を探し出し、現代に還元して行く作業は忍耐強い考古学者の発掘調査に似通っています。手掛けるのはソルボンヌ大学院で化学博士号修了のアルゼンチンの科学者 デニス・シアンマレーラ女史です。アルゼンチンとフランス両国で量子力学の研究を行なっています。 続いてシアンマレーラ・タンゴ・オーケストラによるフランス語とスペイン語のタンゴ5曲選んでみました。 日本語訳・ナレーション: 植田敬子 ウェブサイト: フリアン・コルテス
フェスタ・デラ・ムシカは毎年6月21日、ヨーロッパの主要都市各地で行われる音楽祭で、イタリアXXIプログラムでは、イタリアの著名歌手トスカ・ドナッティさんのパフォーマンスがストリーミングで配信されます。 今週の日曜日、アルゼンチン時間午後6時(UTC時間21時)よりアルゼンチンとイタリアを結ぶ文化交流、始まります。当初は他の形式で開催される予定だったのが、皆様ご承知のように、新型コロナの世界的感染拡大のため、突如ストップとなってしまいました。 イタリアXXIの再開は劇場の存在価値、アーティストとそのファンとの忠実で一途な関係などを再確認するものとなりました。そしてデジタル時代の本格的な幕開けともなり、世界中のどこからでも今回のリサイタルを観覧できる、現代を反映するものとなります。 トスカ・ドナッティさんはバラエティーに富んだ長いミュージシャン経歴があり、歌手、女優、パフォーマーとして活躍しています。ソリストとしての活躍の場以外に、二コーラ・ピオバ二、エニオ・モリコネ、チコ・ブアルケやイバン・リンズなど国内外の多数のアーティストとのコラボでも有名です。 コロシアム劇場や他のイタリア関連文化センターのソーシャルネットワーク上で無料でこのリサイタルお楽しみになれます。クリックするだけでOK、一緒にこの素晴らしいパフォーマンス楽しみましょう! ユーチュブで: YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCTc49UIMVzl-wG03bKAA5Cg YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCgHJY5RTRdu3r-mO56bY0Xg (ISTITUTO ITALIANO DI CULTURA BUENOS AIRES) YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC64YCmn2yZYHaKsZDQdoN9g/featured?disable_polymer=1 (ISTITUTO ITALIANO DI CULTURA CÓRDOBA)
次の3部構成でアルゼンチン音楽を交えてお伝えします。 トピックニュース アルゼンチンの大衆文化の中の民俗宗教で崇拝の対象として崇められる ガウチト・ヒルの祠に信奉者がお供え物として置いていくタバコが、外出禁止、産業活動禁止で全国で品薄となっており、盗まれています。 スポーツニュース アルゼンチンで最初に解禁されたスポーツはテニスとなりました。 サッカーについては、チームのカテゴリーに関係なくスタジアムは扉を閉じたまま、地域のスポーツクラブも全てのスポーツ種目は中止され、いまだにリーグ再開の日付もわからない中、解禁されたスポーツはテニスとなりました。 リスナーのコーナー 今日は4月1日、 Eメールで届いた 東京にお住まいの アカバヤシ タカヒトさんによる 昨年の10月22日の番組の再放送の 短波放送の受診リポート ご紹介します。 https://cdn.radionacional.com.ar/wp-content/uploads/2020/06/japones-especial.mp3
今から5年前、アルゼンチンの女性はマチスタ(男性優位、女性蔑視)思考の女性に対する暴力に立ち向かうため、外に飛び出し、その存在を示しました。昔から現在に至るまで続く熾烈な暴力やフェミサイド(女性殺人事件)は後を絶ちません。#NiUnaMenos (もはや一人の女性も犠牲になってはいけない)の叫びは残念ながら未だに響いています。 この現状を政治に反映させ、政策アジェンダにすべての年齢層及び社会階層の女性が直面するリスクや抑制を盛り込むため、ラエ、世界に向けてアルゼンチンは「Whatsappグループ」でこの社会運動現象について フェミニズム運動家、作家でジャーナリストのイングリッド・ベックさんに話を伺いました。 ベックさんは#NiUnaMenos を立ち上げた人物で、この火曜日、ちょうど#NiUnaMenosの最初の抗議デモが行われて5年目を迎え、毎日アルゼンチン保健省により発表される 新型コロナウィルス感染症Covid-19の報告書をアレハンドロ・コスタ衛生政策長官とカルラ・ビソッティ保健アクセス長官と同席し読み上げました。 男性による女性に対する暴力を全世界にむけて告発するこの運動がどのように誕生したのか、ベックさんはこう語ります: 『ニ・ウナ・メノス運動の発端は、2015年の始めに起こった一連の少女殺人事件にあります。その残忍性で社会の不満に火は着き、亡くなった被害者の女性らを傷め続けるようなメディアの対応にも社会は立ち上がりました。 同胞のジャーナリスト、マルセラ・オヘーダさんは 恋人により虐殺された一人の少女の死体が発見された後、ツイッターで『私たちは皆殺しにされている。何もしないの?』とつぶやきました。 私たち、女性ジャーナリスト達は何ができるか、考えました。私たちの仕事をやるだけではもう足りないと感じたのです。そして外に出よう、抗議デモを行うことにしたのです。 50万人を超える人々が集まるなんて、思ってもいなかったです。 ”ストップ・フェミサイド”と抗議の声をあげました。』 日本語訳・ナレーション: 植田敬子 インタビュー:アドリアン・コロル 制作:シルバーナ・アベジャネーダ ウェブサイト:フリアン・コルテス
アルゼンチン国内で最も一人当たりの平均所得が高いブエノスアイレス市にはおよそ20の 貧民街が位置します。皆を包括することを理想に掲げる民主主義政権下では考えられないような生活状況にあります。もちろん市街整備が行われた貧民街もありますが、十分ではありません。上下水設備が完全ではない、一部屋に大人数が住む過密状況の住宅など理想には程遠い現状です。 去る5月17日、NPO ラ・ガルガンタ・ポデローサのリーダーの1人、ラモーナ・メディナさんが新型コロナウィルス感染症で亡くなりました。その数日前、メディナさんが住んでいた、ブエノスアイレス市に位置する貧民街31番地区では浄水が不足していると告発したばかりでした。 貧民街は住居内・住居間の過密状況、非衛生な生活状況で感染リスクに最も晒されています。住民の正確な人数はオフィシャルな統計には反映されてはいませんが、その増加は指数関数的なものとなっています。 ロジャー・ウォーターズさんはアメリカで60年代、市民権利運動で歌われた We shall overcome の新バージョンを アルゼンチンの貧民街で生活する人々の顔となった1人の女性を讃える賛歌として捧げました。 メッセージを英語・字幕スペイン語でご覧ください。 日本語訳・ナレーション: 植田敬子 制作: シルバーナ・アベジャネーダ ウェブサイト: フリアン・コルテス
ブエノスアイレス市に位置する貧民街の1つ、推定7万人以上の住民がひしめく31番地区「カルロス・ムヒーカ神父」で、社会及び経済的格差による新型コロナウィルス感染症拡大の予防における違いがかっきりと出ました。 予防策が最優先事項となるのは快適に日常生活を送るのに不便がない人たち、そして貧民街と言われる、上下水設備が不完全で、3メートルx3メートルの部屋に最高で11人の人々が住む、非正規雇用の労働者が大半とされる、全ての生活側面が脆弱な地区では予防策は後手に回り、新型コロナウィルスのパンデミックは容赦なく襲いかかってきました。 31番地区は新型コロナウィルス感染症の患者数の指数関数的な増加により可視化されました。同地区の住民、 清掃者、メンテナンス担当、とび職、路上販売者の姿は毎日目に入るのに。 https://cdn.radionacional.com.ar/wp-content/uploads/2020/05/Edit-Japones.-Villas.-mp3.mp3 このことについて アルゼンチンの最初のコミュニティチャンネル、31番地区に拠点を置くウルバーナTVのダイレクター、ミルシーアデス・ペーニャさんにお話を伺いました。ブエノスアイレス市内には20の貧民街があり、31番地区はその中でも最も大きく、市内の新型コロナウィルス感染症患者の10人に4人が貧民街の住民となっています。 ミルシーアデス・ペーニャさんの肉声でお聴き下さい: 「この貧民街は4年間に渡った前政権の社会的弱者を徹底に痛めるネオリベラル政策により、衛生、食糧、住居や教育の問題は急激に重症化したのち、パンデミックに襲われた。 全世界で感染は進んでいる。致死率も高い。貧民街に新型コロナが侵入した場合、大変なことになるのは分かっていた。予告されていた死が実際に起こってしまった。」 日本語訳・ナレーション: 植田敬子 インタビュー・制作: ラウレアーナ・ルビネッティ ウェブサイト:フリアン・コルテス 総編集:シルバーナ・アベジャネーダ 31番地区リポートと上空写真 (2017) https://www.youtube.com/watch?v=sgm8GMDFzBI ウルバーナ TVのリンク […]
この日曜日、5月31日、タンゴ歌手、大衆音楽アーティストとして知られる オマール・モージョ が “ダッチ・タンゴウィーク”で、 ホアン・パブロ・ドバルのピアノと共に、ストリーミングでコンサートを行います。 アルゼンチン時間で午後4時から4時半まで(UTC時間19:00〜19:30)と午後5時から5時半まで (UTC時間20:00〜20:30)の2回にわたって行われてます。 アルゼンチン国営ラジオ放送局のアレハンドロ・ポント・レシーカ代表とRAEラエ世界に向けてアルゼンチンよりリスナーのみなさまにお知らせ: @omar.molloにコンタクトしてください。
アルゼンチンにとって5月25日は大きな意味を持っています。バルタサール・イダルゴ・デ・シスネーロス スペイン副王が権力を握っていたラ・プラタ河流域スペイン副王制度が倒され、初めてのアルゼンチン自治政府樹立となった記念日です。5月25日までの一連の歴史的出来事は5月革命として知られています。 1810年5月25日、アルゼンチンが国家として誕生し、その独立を勝ち取ったのは6年後、1816年の7月9日のことです。 以上の理由で、この月曜日は祝日で全国でお休みとなっています。アルゼンチン国営ラジオは5月革命一色の放送を送ります。ラエ、世界に向けてアルゼンチンのリスナーの皆様もラエとアルゼンチン国営ラジオ AM放送が一本化されているので 、ストリーミングでAM放送を www.rae.com.ar でお聴きになれます。 午後2時から4時 (UTC時間17時から19時)までMCグスターボ・カンパーナさんで、インタビュー、この歴史的事実の重要性を示唆する、記憶に残るオーディオ資料や様々な社会現象をお伝えします。 また、「ラ・プラタ河を震撼させた5日間」というタイトルのラジオ・シアターも放送されます。脚本アレハンドロ・スティルマン、監督ノラ・マッシで、自宅隔離・外出禁止となっている現在、俳優陣は各自の家からデジタル・プラットフォームを通じてそれぞれのセリフを録音しました。出演したのはクラウディア・ラパコー、エクトル・カロイ、キケ・ぺソアなど、スター揃いの俳優陣で、アルゼンチンのラジオ・シアターの歴史上はじめてのバーチャル劇場となります。
アルゼンチン中央放送管理局 ENACOMのグスターボ・ロペス代表はソーシャルネットワークWHATSAPPのグループで、通信・放送の現状やその重要性について言及しました。 ロペス代表は弁護士で、国立ブエノスアイレス大学総事務長を務め、1999年から2001年までENACOM前身の連邦放送監査委員会の監査人として任命を受けました。 ラエ、世界に向けてアルゼンチンのアドリアン・コロル代表とのインタビューで、グスターボ・ロペス代表は既存のメディアは台頭して来ているテクノロジーに滅ぼされると言われてきた ラジオ放送の存在の重さを強調しました。 ロペス代表の肉声でお聴き下さい。 https://cdn.radionacional.com.ar/wp-content/uploads/2020/05/Edit-Japones.-Lopez.-mp3.mp3 「ラジオには他のメディアにはないミステリーがある。読書に声を加えるようなものだ。例えば、思い出すのは、短波放送を通じて世界を知りたかった時、様々なラジオを聴きながら何が起こっていたのかわかったこと。素晴らしい思い出だ。」 日本語訳・ナレーション: 植田敬子 インタビュー: アドリアン・コロル ウェブサイト: フリアン・コルテス 制作: シルバーナ・アベジャネーダ