アルゼンチンにおける新型コロナウィルス感染症Covid-19の現状

オマール・スエッド氏は医学博士・感染症専門科医で、パンデミック禍でアルベルト・フェルナンデス大統領に助言をする専門家委員会のメンバーの一員です。 スエッド氏はアルゼンチン感染症専門科医学会(SADI)の現議長を努め、その役職と経歴をかわれ、コロナ禍でアルゼンチン保健省より声がかかり、大統領に助言する専門家委員会の一員となりました。     ラエ、世界に向けてアルゼンチンのインタビューで、スエッド氏は現在とられているコロナ禍対策の批判や反対の意見を持っている人々にその重要性を語ります。 現在ヨーロッパやアメリカで見られるコロナ禍第2波でもわかるように、アルゼンチンでその事態を回避するためには、自宅隔離が必要で、医療機関の応対体制の崩壊を避けるためにはイデオロギーや政治派閥の差を乗り越え、細心の注意をはらい、国民の健康をなんとしても守っていかなければならないと際立たせました。 日本語訳・ナレーション:植田敬子 制作:シルバーナ・アベジャネーダ ウェブサイト:フリアン・コルテス    

2020/09/25

本日は新しく13.467件のCOVID-19感染が確認されました。全国でこれまで678.266件の感染が確認されています。14.766人の患者の死亡が記録されています。 これまで536.589人の患者が回復しており、126.911人が検査で陽性と出ています。     新たに391人の患者の死亡が報告されています。226人が男性で、162人がブエノスアイレス州在住で、9人がブエノスアイレス市在住、5人がチャコ州在住、6人がコルドバ州在住、1人がコリエンテス州在住、2人がエントレ・リオス州在住、9人がフフイ州在住、2人がメンドーサ州在住、1人がネウケン州在住、6人がリオ・ネグロ州在住、10人がサルタ州在住、10人がサンタ・フェ州在住、1人がサンティアゴ・デル・エステロ州在住、1人がティエラ・デル・フエゴ州在住、1人がトゥクマン州在住;162人が女性で、117人がブエノスアイレス州在住、10人がブエノスアイレス市在住、7人がコルドバ州在住、1人がエントレ・リオス州在住、2人がフフイ州在住、4人がメンドーサ州在住、1人がネウケン州在住、4人がリオ・ネグロ州在住、4人がサルタ州在住、2人がサンタ・クルス州在住、10人がサンタ・フェ州在住、となっています。     この24時間で27.253件のテストが実施され、これまで総件数1.842.991件のテストが行われています。人口100万に対し40.615,3件のテストが行われている統計となります。     拡大を防ぐための水際対策は続行され、60歳以上の高齢者と健康疾患がある人々で構成される高リスクグループへの対策が重要となります。 医療システム崩壊を阻止するための準備も進んでいます。   全国の集中治療室の新型コロナウィルス感染症で入院している患者数: 3.527   成人患者集中治療室ICU占有率: 地方: 61% 首都圏:  66%       州ごとの感染者数 (本日確認された件数/累積件数) […]

オンラインでバーチャル参加料無料で

世界各地を移住する人々をテーマとし、洞察、共感、このテーマを深く掘り下げる、第11回国際映画フェスティバル CineMigranteが9月29日(火)までストリーミングで配信されます。オンラインでバーチャル参加料無料となっています。 今回この映画祭はオンラインに場所を移し、作品の上映会、懇談会、回顧展が開かれ、監督、出演者、ゲストや一般客がインタラクティブな交流を行います。 出品作品の上映はストリーミングでライブ配信され、オンデマンドではありません。臨場感を出し、コミュニティーが一丸となって映画を作成するという手作りの雰囲気をトレードマークとするこの映画祭の持ち味を最大限に引き出すためです。 本年の映画祭ではアルゼンチン時間17時から24時(UTC時間20時から3時まで)5つのスクリーンに分かれて上映会が行われます。人々のすれ違いを "I Can´t Breathe", "Necropolítica/Fronteras" と "Relatos que Agujerean la Trama"の3本柱を通して問いかけます。 "I Can´t Breathe”がテーマのスクリーン1では若き群衆が1つの叫びのもとに大きなうねりを作り出してゆく映像が見られます。 “Necropolítica/Fronteras" がテーマのスクリーンでは国境が人々の生活に多大な影響を及ぼし、国境を超えるということは、時によっては命を失うことを意味する、そんなストーリーが映し出されます。 米国の活動家、Kazembe Balagúnさんによる "I can't breathe. Black Lives Matter’より生まれた魂の叫び”と題される講演会が行われます。そしてブラジルのリオの貧民街ファベラで、警官により虐殺された未成年者らの母親達の正義を求める闘争を描いた映画 "Las vidas […]

アルゼンチンにおける新型コロナウィルス感染症Covid-19の現状

アルゼンチン中央政府は新型コロナウィルス感染症対策として、ソーシャル・強制・予防自宅隔離の続行を10月11日まで延長すると発表しました。さる金曜日発信されたテレビ・スポットではフフイ州、サンタ・フェ州、サルタ州やメンドーサ州で見られる新型コロナ感染の指数の増加は警戒を促すもので、感染件数の急激な増加に対応するため、対策は強化されると、啓蒙されています。   このスポットでは、10月11日まで全国自宅隔離対策が母体となり、各州、各自治体が各地域の状況に配慮し、最善の対策がとられると発表されています。地方では感染件数が急激に増加しており、人の行き来を規制するレベルで最悪のフェーズ1を示しており、各地の医療機関の応対体制が崩壊の危機の瀬戸際にあります。 全国で外出禁止に続く自宅隔離、移動に関する規制やコントロール策が講じられ、もはや6ヶ月が過ぎました。アルベルト・フェルナンデス大統領はパンデミックに気を緩める事はできないと述べ、この状況下、南米諸国の中でアルゼンチンは感染に関して善戦していると際立たせました。また、フェルナンデス大統領は “パンアメリカン保健機構はCovidはアメリカ大陸で感染拡大となっており、長引くコロナ禍、住民に引き続き油断をしないよう注意を促している。私達も気を引き締めて行かなければならない。” と語りました。   日本語訳・ナレーション:植田敬子 制作:シルバーナ・アベジャネーダ ウェブサイト:フリアン・コルテス

コロナ禍中、パタゴニアでは休校となっています

新型コロナウィルス感染拡大でアルゼンチン全国の教育機関が閉鎖されています。都市部ではインターネットアクセス環境が整い、コンピュータやタブレットなどのデジタル端末機が各世帯にある都市部では、ズームなどを通しリモート授業が行われています。 しかし地方の僻地ではインターネットアクセス環境は不十分、または無いという状況下、授業続行は大変むずかしいものです。 アルゼンチン南部、パタゴニア地域のチュブット州の第132エル・ラダル丘農村学級では毎週金曜日、ローカルラジオが基礎的な授業コンテンツを放送したり、生徒達やその家族を結ぶ役割を果たしています。 授業コンテンツを準備する教師陣のうち、3人の先生の名前はニエベ・ソサさん、ガブリエラ・ラマさんとアナ・マウロさんです。 第132エル・ラダル丘農村学級は首都ブエノスアイレス市より南に1700キロ離れたパタゴニアに位置しています。チュブット州のプエロ湖より距離8キロの場所です。 ラエ、世界に向けてアルゼンチンはニエベ・ソサさんとお話しました。第132エル・ラダル丘農村学級の5年生のクラスの担任教師で、学級付近に転々と位置する農村より通常なら140人の生徒が通うと語ります。コロナ禍で毎週金曜日、教師陣が作成し司会を務めるラジオ番組でコラムニストとして生徒たちが参加します。     財政難のチュブット州では教師たちの給料支払も滞っているという状況のなか、毎週金曜日、子どもたちが喜んで、選曲したり、歴史、芸術、科学や環境保護について意見を述べたりする様子をソサさんは語ってくださいました。また都市部から離れている遠隔地、僻地ではラジオと農村学級が住民の心の支えになっていると強調しました。…… 日本語訳・ナレーション:植田敬子 制作:シルバーナ・アベジャネーダ ウェブサイト:フリアン・コルテス

NPR - アルゼンチン国営ラジオ放送局ウスアイア&マルビーナス諸島支局より

人権擁護団体 ‘5月広場・祖母の会’のエステラ・デ・カルロット会長はアルゼンチン国営ラジオ放送局のウスアイア&マルビーナス諸島支局のスタッフのインタビューを受けました。   その中で会長は “アルゼンチンの最後の軍事政権下、行方不明となった少年・少女を探し出し、元の家族に還すバーチャル活動は現在も続いており、5月広場・祖母の会は休みをとっているわけではない。”と強調しました。 そして現在アルゼンチンは “(1983年の12月以降)最も長い間民主主義政権が続いており、(1976年-1983年まで続いた)民間・軍事独裁政権下犯された人類に対する犯罪を裁く裁判でストラセーラ検察官が発した一節を引用し、“もうこれから絶対に は もうこれから絶対に” このような犯罪は犯されてはならないと断言しました。   日本語訳・ナレーション:植田敬子 制作:アルゼンチン国営ラジオ放送局ウスアイア支局 ラエ世界に向けてアルゼンチン:シルバーナ・アベジャネーダ ウェブサイト:フリアン・コルテス

全国ネットワーク・インタビュー

ラエ、世界に向けてアルゼンチンは、全国ネットワーク・インタビューでアルゼンチンのミュージシャンで作曲家のペドロ・アスナールをご紹介します。 全国ネットワーク・インタビューは、アルゼンチン国営ラジオ放送局の全国の49の支局が参加して行われ、各界の著名人と対談します。 今回インタビューに応じてくれたミュージシャンのペドロ・アスナールはコロナ渦中で61歳を迎え、ミュージシャン仲間各自の家庭から参加し、誕生日パーティーをストリーミングで祝ました。 ペドロ・アスナールは1978年から1982年まで、セル・ヒランのメンバーとしてチャルリー・ガルシア、ダビッド・レボン、オスカル・モロと共に活動し、またアメリカのギタリスト、パット・メセニーともジョインし音楽活動を行い、この25年間はソリスタとして活躍しています。   これまで30枚をこえるレコードをスタジオで、またはライブで収録しています。映画のサウンドトラックを作成したり、ミュージシャンのチャルリー・ガルシアやダビッド・レボンとのドュオで作品を発表したりしています。200を超える作曲、約120のカバーやラテンアメリカ、北アメリカや英国のミュージシャンのテーマのアレンジなども手掛けています。バンド セル・ヒランの絶頂期、アメリカのバークリー音楽院で勉強するため、脱退し自身の道を歩み始めます。ペドロ・アスナールのキャリアは膨大で、ミュージシャン以外に写真家、詩人、そしてソムリエとして多彩なタレントで活躍しています。 日本語訳・ナレーション:植田敬子 ウェブサイト:フリアン・コルテス コーディネート:マルティン・ビビロニ

全国ネットワーク・インタビュー

サンティアゴ・カフィエロ内閣官房長官は アルゼンチン国営ラジオ放送局・全国の49の支局のメンバーが集い行われる 全国ネットワーク・インタビューで質問に応え懇談しました。 カフィエロ官房長官は債務再建・整理、野党の役割、コロナ禍以降のポスト・パンデミックにおける国家に要求される働きについて言及し、行方不明となっていたファクンド・アストゥディージョ・カストロさんの白骨死体が発見された件での司法の正義の裁きを訴えました。“何が起こったかを明らかにし、最後の最後まで事実解明されることを望む”と。 多大なテーマの中でも、特に新型コロナウィルスワクチンを製造する世界16カ国の1つになったアルゼンチンの科学技術をカフィエロ官房長官は高く評価しました。そして “アルゼンチンの生産・技術能力を声高に語っていかなければならない。前政権がしたことは、私達が名誉に思うべきことを痛め、損なうことだけだった” と厳しく批判しました。 日本語訳・ナレーション:植田敬子 ウェブサイト:フリアン・コルテス エグゼクティブコーディネーター:マルティン・ビビロニ

見つかった遺体の身元が確認されました

先月8月見つかった白骨死体は、4月30日より行方不明となっていた当時22歳だったファクンド・アストゥディージョ・カストロさんであると確認されました。ブエノスアイレス州のペドロ・ルーロ市の実家を出たあと行方不明となっていました。 捜査担当の裁判官により身元確認情報は発表されました。 白骨死体が息子だと確認された母親のクリスティーナ・カストロさんは “大きなビンタを張られたようだ”とのべ、事実解明のため、全身全霊を捧げると語りました。 La Garganta Poderosaという人権擁護団体のソーシャルネットワーク・フェイスブックにカストロさんは投稿し、“息子はもう死体になっていると思うのと、現実に死んでしまったという事実を突きつけられるのはだいぶ違う。自分ではこの瞬間のために心の準備をしてきたと思っていたが、本当に大きなビンタを張られたようなものだ”と心情をさらけ出しました。 “息子を家に連れて帰り、何が彼の身に起こったのかを知るための戦いが始まる。司法からは正義の裁きをだけを待つ”と吐露しました。 このニュースを受けアルベルト・フェルナンデス大統領はクリスティーナさんへのお悔やみの言葉をのべ、アクセル・キシロフ ブエノスアイレス州知事と共に事実解明のため、最後まで彼女の側についていくと述べました。 白骨死体の検視はアルゼンチン検視確認チームとブエノスアイレス州検視部隊により行われました。 ファクンド・アストゥディージョ・カストロさんの生前の姿が最後に確認されたのが4月30日、ブエノスアイレス州の警察による交通コントロール・ストップでした。白骨死体が発見されたのは先月8月の15日、生前最後の姿が確認されている場所とは違う場所でした。 当初は家出と見られていましたが、日数が経つに連れ、罪状は強制的連行による行方不明となりましたが、まだ逮捕人は出ていません。ファクンドさんの母親と弁護人グループは生前最後にファクンドさんと接触した警官らが犯罪を犯したと訴えています。 現政権よりの人権擁護団体やそうではない団体もこのケースについて“国家には責任がある”との姿勢を示しています。 日本語訳・ナレーション:植田敬子 制作:シルバーナ・アベジャネーダ ウェブサイト:フリアン・コルテス

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